幾何平均を使った平均変化率の求め方【統計入門】

今回は平均変化率を求めるのに便利な幾何平均について、例題を用いて分かりやすく解説していきます。
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幾何平均とは

幾何平均: n個の数の積のn乗根。 $$幾何平均=\sqrt[n](x_1+x_2+..+x_n)$$

幾何平均は、成長率や変化率といった比率の平均を求めるのに、用いられます。

平均変化率の求め方

ここからは、幾何平均を使った平均変化率の求め方を、例題を用いて説明していきます。

例題

以下はある会社の5年間の業績です。

売上(億)
2015130
2016110
2017120
2018145
2019179

それぞれの年での前年比は

$$前年比=\frac{今年の売上}{前年の売上}$$

によって、求めることができます。 %で表すには、100倍します。

売上の変化(前年比)
2015
20160.85
20171.09
20181.21
20191.23

これが意味するのは、2016年の売上は2015年の売上の85%であるということです。

ここから、平均の変化率を求めていきます。

\(変化率=\frac{今年の売り上げ-前年の売上}{前年の売上}\) \(=\frac{今年の売上}{前年の売り上げ}-1\) \(=前年比-1\)

で求めることができます。

よって

\(平均の変化率\) \(=(前年比の平均)-1\) \(=\sqrt[4]{0.85 \times 1.09 \times 1.21 \times 1.23}-1\) \(=1.08-1=0.0836\)

よって平均変化率は0.0836。

これは、2015年から2019年の間で、毎年平均約8%売り上げが上昇している、ということを、意味します。

たしかめ

本当に幾何平均によって、平均変化率が求められているのか、確認してみます。

2015年の売上130億円が約8%ずつ4回増加するので、2019年の売上は\(130 \times 1.0836^4 \)に等しくなるはずです。

(130 \times 1.08364=179.23)

四捨五入によって少しの誤差はありますが、おおよそ同じ数値になりました。

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